アウト オブ ザ ブルー
けれど、父の告白は私と母の間に何か大きな川か谷のようなものを作ってしまった気がした。
小さい頃からの彼女との思い出が、スライド映像のように頭に浮かぶ。
けれど、そのどの場面を切り取っても、とても台本通りの作り物だったとは思えず、
私の心はシクシク痛み出した。
「母さんとお前のような親子だって存在するんだ…。お前の子どもだって優くんと血がつながってなくても、優くん次第でお前と母さんのような関係を築いていけると思うんだが…、違うか…?」
マサとの結婚をどうするかなんて話はもう頭の中になかった。
私はいつしか目頭を押さえていた。
「みちる、子どもには親がふたりいるに越したことはないぞ…。予定通り優くんと一緒になりなさい」