アウト オブ ザ ブルー
§12 涙
結局、私は予定通りマサと一緒になることにした。
不本意ではあったが、父の説得に負けたのと、これ以上マサが落ち込む姿を見たくなかったからだ。
母が実の親でないことを知ったショックから、こんな人生もうどうだっていいやと投げやりになっていたのもあった。
病院を退院したあの日から、私はもぬけの殻状態だった。
後で卓くんからマサが軽いうつ状態にあって、バイトをやめ半引きこもり状態なんだと聞いたときにはかなり心配したが、
私が深井家に戻るとマサは少しずつ生活のリズムを取り戻し、すぐに義母の店を手伝うまでになっていった。
卓くんには「みちるさんのおかげです」と感謝されたが、
義母と忍ちゃんの態度は相変わらずで、忍ちゃんなど以前にもまして私を邪険にしているようだった。