アウト オブ ザ ブルー
マサが歯を磨いてくると言って部屋を出ると、すぐに涙が頬を伝った。
彼のせいで、今度こそ自分の世界が絶たれてしまった気がした。
私はもう取り返しがつかない出来事に、泣いて泣いて泣き続けた。
そういえば、確か前にも似たようなことがあった…。
私はキーチにマサと結婚することを隠しておきたかったのに、マサはキーチに勝手に報告したのだ。
おまけに私が妊娠していることまで…。
どうしてマサはこういつも私に黙ってひとりで動くのだろう…。
彼に悪気がないことはわかっている。
けれど過去を思い出したとたん、胸の奥にジワジワと込み上げてくるものがあった。
そしてそれは私を洗面所に向かわせ、後ろからマサを怒鳴りつけさせていた。