アウト オブ ザ ブルー
「あー。マサ先輩、友実先輩!…あれー、ミッチ先輩までいるじゃないですか」
「久しぶりですねー。今日はどうされたんですか?…あっ、ゼミの日でした?」
彼女達の問いに、友実とマサはうなずいたが、私はキーチに相談があって来たのだと言った。
「そうだったんだ」とつぶやく友実に、
私は「それで、これから一緒にお昼食べる約束してるんだ」と続けた。
キーチは学内外でよく学生とお昼を食べていたので、正直に言っても誰もあやしまないだろうと思った。
すると、
キーチの名前を聞いた後輩ふたりが、互いに顔を見合わせ笑った。
「ミッチ先輩、キーチは要注意ですよ!」
「ヤツはああ見えて、結構プレイボーイみたいですからね。先輩も手を出されないよう気をつけてくださいよ!」
「え…?」
この子達、キーチのことを何か知っているのだろうか?