アウト オブ ザ ブルー
よく見ると、彼の格好は昨夜ここに来たときのままだった。
目も充血している感じがする。
「もしかしてマサ、きのう寝てないの…?」
マサは首を縦に振った。
「ずっと子どもを見てたんだ…」
そう言うマサの表情は、どことなく暗かった。
キーチの子どもが生まれたということで、やっぱり面白くないのだろうか。
…いや、マサに限ってそんなことはないはず。
マサならキーチの子も自分の本当の子どものようにかわいがってくれるはずだ。
ひとり頭の中で問答していると、マサが私の手を握って言った。
「ミッチ…、落ち着いて聞けよ…」