アウト オブ ザ ブルー

私はひたすらベッドの上で泣き暮らしていた。




ホントはすぐにでも退院したかったが、帝王切開を受けると、抜糸の関係で少なくとも1週間は入院しなければならない。


世話をする赤ちゃんがいないというのに、こうしてひとり入院していなければならないのは、なんともみじめなことだった。






個室で過ごしていたのであまり他の親子と接する機会がなかったが、


どこかの病室から赤ちゃんの泣き声が聞こえたり、廊下で透明なベッドを押すお母さんとすれ違ったりすると、


羨ましくて妬ましくて仕方がなかった。






どうしてうちの子だけあんなことになってしまったのだろう…。






医者は今回のようなケースはかなり稀だと言っていた。



やっぱり私がずるい人間だから神様がバチを与えたのだろうか。


それともこの子がこんな母親とは一緒にいたくないと、自分からこの世で生きていくことを拒んだのだろうか。




いずれにしても、今度こそ本当に全てが終わってしまった気がした。
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