アウト オブ ザ ブルー
その日の夕方。
私がベッドからぼーっと窓の外を眺めていると、マサが部活指導の合間を縫って面会に来てくれた。
「具合はどう?」
そうドアを開けて入って来たジャージ姿のマサは、ベッドの脇にある椅子に腰を下ろした。
「なんだよ、もうじき退院だってのに浮かない顔して」
彼が私の顔を覗き込んだので、私も彼の目を見つめ返した。
覚悟を決める。
「マサ…」
「ん?」
「お願いがあるんだけど…」
「何?」
「私達…、離婚しよ…?」