アウト オブ ザ ブルー
マサの顔が強張った。
彼は私の目を見たまましばらく黙っていた。
私は彼から目をそらしたいのもあって、彼に対して深々と頭を下げた。
「お願い…。離婚、してください…」
が、案の定マサはそう簡単に別れることを承知してくれなかった。
「何…、ミッチは子どもが死んだとたんにもうそんなこと言うわけ…?子どもがいなくなったら、俺はお払い箱ってことかよ…?」
その声の感じから、私はまた彼が逆上するのではないかと怖くなった。
「そういうわけじゃないけど…、ほら、忍ちゃんも大学に行きたいって頑張ってるみたいだしさ…。マサだって私と一緒にならなければ、忍ちゃんの進学費用を作れるわけでしょ…?」
「なんだよ…、忍のことは関係ないだろ…?」
「けど私、自分のせいで忍ちゃんに進学できなかったって言われるのやだし…」