アウト オブ ザ ブルー
「ミッチの気持ちもわかるけど、全部時間が解決してくれるって…!な…?」
「そんなの、わからないよ…」
するとマサは顔をしかめ、私の両腕をつかむと目を冷ませとでも言うかのように、私の体を前後に大きく揺り動かした。
「なんだよ…、泣いてたってあの子はもう帰ってこないんだぞ…?!」
「けど私、どうしても…」
私がまた反論しようとすると、彼はあきらめたかのように両手を放し、深いため息をついた。
「お前…、さっきから『でも』とか『けど』とかばっかじゃん…」
「だって…」
「なんだかんだ言って…、結局ミッチはキーチのことあきらめきれてないだけだろ…?」
マサはそう言い放つと、ドアをバンと閉めて部屋を出て行った。