アウト オブ ザ ブルー

「それで深雪、なんかキーチの子を妊娠したらしくて、キーチとできちゃった結婚するとか言って、夏休み前に学校やめちゃったみたいなんですよ…」






「うそ…」






沈黙が走った。








が、すぐに友実が笑った。


「ちょっとあんた達さぁ…、そんな話うちらが信じるとでも思ってるの…?!大体、あの深雪ちゃんがあんなクソオヤジと付き合うとかありえないんだけど」


マサも笑った。


「だよな。もしその話が本当なら、キーチ、俺らにすぐ教えてくれそうなもんだし…。『そういうわけだから、てめえら早く祝儀よこせ!』とかなんとか言っちゃってさ」


「もー、マサ先輩までぇ…。そりゃ、うちらだって最初はこんな話信じられなかったですよ」


「でも私、きのう駅裏の産婦人科病院から出てくる深雪を偶然見ちゃったんです…。そしてその深雪には、なんとキーチが付き添ってて…!」








目の前が真っ暗になった。
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