アウト オブ ザ ブルー

お昼ご飯を少しだけ食べた後。


ベッドの上に寝そべっていると、誰かがドアをノックした。



「どうぞ」と返事をすると、「失礼します」という声がして、深雪ちゃんが中に入ってきた。



彼女はだぼっとした丈長のチュニックを着ていて、まだまだふっくらした感じがあった。


「あれ、さっちゃんは一緒じゃないの?」


「はい。実家から親が来てくれたので、預けて来たんです」


「あー、さっちゃん、NICU退院したんだ?」


「はい。おかげさまで、2週間くらいの入院ですみました」


「そう、それはよかったね」


「それより、キーチに聞いたんですけど…、赤ちゃん、残念でしたね…」


ベッドの脇に座った彼女は、すまないとでも言うような顔をした。
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