アウト オブ ザ ブルー

隣に同じようにしゃがんでみると、ようやく彼女はこちらに顔を向けた。


そして大粒の涙をボロボロこぼすと、「せんぱぁい…」と私に寄りかかってきた。



「ねえ…、せっかくの花嫁さんが台無しだよ？」


私はバッグからハンカチを取り出し、それを彼女に差し出した。


深雪ちゃんは「ありがとうございます」と受け取ると、それをゆっくり左右の目頭に当てた。


「もしかして、コージさんと何かあったの…？」




私は深雪ちゃんが泣きやむのを待ってたずねた。



最初、彼女はあいまいな表情を見せるだけでしゃべろうとしなかったが、


私が「心にたまっているもの全部吐き出せば、少しは楽になれるかもよ？」と言うと、


「そうですね…」とやっと口を開いてくれた。




「先輩…、ここだけの話にしといてもらえますか…？」


「うん」


どんな話をされるのか、だいたい想像はできた。


「実は…」




そして深雪ちゃんは、さっきコージさんがしてくれたのと同じような話をしてくれた。