アウト オブ ザ ブルー
大学で教員免許も取らなかったほどの私だ。
子ども相手に働けといわれても、ちょっと微妙な気がする。
それに保育士のような資格もない私でいいのだろうか。
けれどマサは私の心配をよそに、
「ちゃんとした託児所ってわけでもないし、英語が話せるだけで十分なんだって!」
と簡単に言う。
「生活費は俺が稼ぐから、ミッチは教会に気晴らしに行くような感覚で楽しめばいいさ。英語だって使わなきゃどんどん錆れていくだけだしな」
まだ家でぶらぶらしている私を心配して言ってくれているのだろう。
マサの心遣いは本当にありがたかった。
けれど私の頭は今そんなことを考えている余裕はなく、
私はとりあえずマサに「少し考えさせてほしい」とだけ言って別れた。