アウト オブ ザ ブルー
確かに1年くらい前までは、私の方がキーチにいろんなことを聞いてもらっていた。
他の人には言えない苦しみも、キーチにだけは全部話せた。
キーチだけが聞いてくれた。
キーチだけに聞いて欲しかった。
彼は私の唯一の救いだった。
キーチの子を妊娠して、本当なら彼と一緒になって、ふたりで子どもを育てて…。
今頃キーチとカナダに行くことになっていたのは、私だったかもしれないのに、
どこで歯車が狂ってしまったんだろう。
どこで…。
どうして…。
私達の人生は、まさに『アウト・オブ・ザ・ブルー』だった。