アウト オブ ザ ブルー
聞けばマサが肩代わりをしたというお金は、とてもじゃないけどすぐに払える額ではなかった。
就職したらいずれマサに返していきたいとは思うが、額が額なので何年かかるかわからない。
それでなくてもマサには入院・出産費用も返済したいと思っているのに、今回の借金も計算に入れると、それだけで気が遠くなりそうだった。
親に借金して、マサに一旦返金しようかとも考えた。
けれど父に話せば「またお前はおかしな男にひっかかって!」と怒鳴られるにきまっている。
ここはやはりマサに頼るしかないと思った私は、彼の好意に報いるため、しぶしぶ彼の家へ帰ることにしたのだった。