アウト オブ ザ ブルー

そんな日々を重ねるうちに、いつしか私はひとつの夢を描き始めていた。




それは子どもと一緒にいられて、好きな英語も使える仕事がしたいということだ。




これらふたつの条件を満たす仕事を考えると、児童英会話講師という仕事に行き当たった。



ちょっと調べてみたら、某スクールの講師になるには国内や海外にある講師の養成学校に通い、資格を取って、指導者としての採用試験を受ける必要があった。


また他の企業で、研修を受けた後に自宅で教室を開設させるというところもあるようだった。



最近私の頭にあるのはあの教会で会える子ども達のことで、旅行会社や空港関係の仕事にもう興味はなかった。



私は23にして、やっと自分のやりたいことに出会えた気がしていた。






マサに言ったら「いいんじゃないの?ミッチに合ってると思うよ」と言ってもらえたので、


私は未来の自分に思いを馳せ、これからどう進路を実現させていこうか、そればかり考えるようになっていた。



そしてこの夢に導いてくれたマサに感謝するとともに、


いつしか私の頭から『離婚』の二文字も消えつつあった。
< 316 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop