アウト オブ ザ ブルー
§21 事情
その後私は約1週間ほど入院することになった。
4人用の大部屋には私が入った時点でもうひとり他の妊婦が入院していたけれど、
彼女は私と入れ替わるように即退院してしまったので、私は広い病室でひとりのんびり過ごしていた。
マサのことやこれからの生活を思うと、やはり気がふさいだ。
けれど、もう前に進むしかなかった。
幸い今回の切迫流産は前回よりも軽く、そんなにつらくなかったし、
新しく担当になった女医先生は毎日様子を見に来てくれたし、
看護師達ともほとんど顔見知りになっていた私は、
そう孤独を感じることもなく、次第に未来を悲観し落ち込むこともなくなっていった。
病室にはまたコージさんがシーツ交換に来てくれたので、久々に彼とも話をした。
私としては多少の気まずさを感じていたものの、
彼は何事もなかったかのように接してくれたので、私達はすぐ以前と同じ空気の中にいることができた。