アウト オブ ザ ブルー

手術の前日。


私は午前中から入院し、普段の妊婦検診でしてもらっているような診察を受けたり、


今後のスケジュールについて看護師や医師からいろいろと説明を受けたりした。



明日には赤ちゃんに会えるんだと思うと、ドキドキして夜もなかなか寝付けなかった。






そしてやって来た、手術当日。



私は朝から点滴を受け、午後から手術を受けることになった。



両親は年度初めで仕事が忙しく、どうしても来れないとのことだったので、全くひとりでの出産となった。



お腹を切ることにはやはり抵抗がある。


けれどそれも少しの辛抱だと思うと、徐々に心は落ち着いていった。








手術室に入り準備が整うと、ほどなく手術が始められた。


執刀するのはいつもの女医先生で、彼女の正面には前回私の担当だった先生がいた。


彼に会うのは久しぶりだったが、今日は彼に対する嫌悪感や気まずさが全くなかった。


ただ無事に赤ちゃんが生まれてくればいいなという思いだけがあって、私の心は終始穏やかだった。
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