アウト オブ ザ ブルー
手術台の上からライトの光を眺めていると、
数分後、先生がお腹を押したり、体の中から何かが引っ張られたりするような感じがあった。
「あ、赤ちゃんが出てきましたよー」と助産師が言うと、
まもなく子どもの産声や周りの歓声が聞こえてきて、静かな手術室が一気に騒がしくなった。
私はすぐ赤ちゃんを見せてもらえるかと思って、その対面を心待ちにしていた。
…が、
なぜか今回もすぐには会わせてもらえなかった。
どうしたんだろう、また赤ちゃんに何かあったのかなと心配していると、
助産師が「今、吸引とへその緒の処理をしてるから、会うのはちょっと待っててね」と言った。
そういうことかと胸をなで下ろし、私は男の子と女の子、どっちが生まれたんだろうと思っていた。
我が子はどんな顔をしているんだろう。
そんなことを考えていると、助産師が「おまたせ」と言いながら、緑色のビニール袋のようなもので包まれた赤ちゃんを抱っこしてきた。
「はい。かわいい男の子ですよ」