アウト オブ ザ ブルー
§3 驚愕
男女の仲はホント複雑だ…。
互いに好きで付き合っても、いずれ別れのときを迎えることがある。
別れるために付き合うんじゃないのに、付き合うことが別れにつながるのなら、
最初から付き合わない方がマシだよ…。
キーチと結婚できないとなると、子どもはどうすればいいんだろう…。
そんなことを考えながら、私は校舎へと続く重いガラス扉に手をかけた。
すると、後ろから自分を呼ぶ声がした。
「ミッチー!」
「ねえ、待ってよお…!」
振り向くと、私が今来たのと同じ道を、友実とマサが息を切らして駆けてくる。
「何…、ふたりとも、どうしたの…?」
友実が私のバッグを差し出した。
「どうしたもこうしたもないよ。ミッチ、これ忘れてったでしょ?持ってきてあげたんだよ」
キーチのことで頭がいっぱいだった私は、食堂にバッグを置き忘れてきていたのだった。
「あ…、ごめん…。ありがと」
友実からバッグを受け取ると、今度はマサがぶっきらぼうに聞いてきた。