アウト オブ ザ ブルー
待ちに待った我が子との対面。
こんなに小さな体からも、確かに温もりが伝わってくる。
こんなに小さな体なのに、ちゃんと呼吸してるんだなあと思うと、その健気さに感動すら覚えた。
母親に触れても泣きやまない我が子に、私は「いい子だねー」と再び声をかけてみた。
すると、やっと母親の声を認識したのか、みーくんはぴたりと泣き止んだ。
「あー、やっぱりママのことがわかるんだね」
助産師がそう言って、みーくんの薄い髪の毛をよしよしとなでた。
間近で見る息子の顔は、まだ人間のそれとは少しかけ離れているように見えた。
その面持ちにはどこか異星人のような印象さえ受ける。
背中には産毛がいっぱい生えていて、猿か何かのような感じた。
残念ながらあまりキーチには似ていなかった。
…人間、みんなこんなふうに生まれてくるのだろうが、
彼の鼓動に耳をすますと、命の不思議さを感じずにはいられなかった。