アウト オブ ザ ブルー
「いつ?」
「それが急で…、あさってなんですけど」
「えー?」
確かに急な話だった。
「それでしばらく寮も留守にするんで、先輩にもよろしく言っておこうと思って…」
「それはいいけど…、入院中、さっちゃんはどうするの?」
「実家の母に預かってもらう予定です」
そう言った深雪ちゃんの体は、なんだか以前よりやせた印象もあった。
「ねえ、失礼だけど深雪ちゃん、どこが悪いの…?」
私の質問に、彼女は笑顔を作ったものの、次第に目に涙をため始め、その後しばらく黙りこくっていた。
「深雪ちゃん…?」
深雪ちゃんの目から雫がこぼれ、その口が動いたとき、
私はどうしようもない無力感でいっぱいになった。