アウト オブ ザ ブルー
そうコージさんが笑ったところで、私は前置きが長くなってしまったことに気付き、早く本題に入らなければとあせった。
「あのね…、こんな夜中に申し訳ないんだけど、今ちょっと話してもいいかな…?」
〈何?〉
「それが…、深雪ちゃんのことなんだけど…」
コージさんの深雪ちゃんに対するこれまでの態度を思いおこすと、彼女の話をするのは私としても気が重かった。
けれど今言わなかったら、後で後悔するようなことにもなりかねない。
私は覚悟を決めると、大きく息を吸った。
「深雪ちゃんが子宮体がんになっちゃって…、あさって総合病院で手術をすることになったの…」
〈え…?〉
「あ…、あさってって言っても、日本時間であさってってことだから、そっちで言うと明日ってことになるかな…」
〈……〉