アウト オブ ザ ブルー
手術の日。
コージさんが来れないなら、せめて自分だけでも深雪ちゃんを元気付けたいと思い、
私は病院まで深雪ちゃんを見舞いに行くことにした。
朝の家事を一通り済ませると、私は眠っているみーくんをスリングに入れて横抱きにし、小雨がぱらつく中傘をさして表へ出た。
今までは私が深雪ちゃんに見舞ってもらう立場だったのに、今日はそれが逆転していたから不思議だった。
総合病院の産婦人科病棟に着き、個室の病室に入ると、
既にさっちゃんと深雪ちゃんのご両親らしき人がいて、ベッドに起き上がっている深雪ちゃんと何やら話をしていた。
手術衣姿の深雪ちゃんは私に気がつくと、驚いたように言った。
「先輩…!わざわざ来てくれたんですか…?!」
「うん。これから手術でしょ?何もしてあげられなくて悪いんだけど、とりあえず頑張ってねって言っておきたくて…」