アウト オブ ザ ブルー

「あと心配なのはさ…、たとえばミッチがキーチの子を産んだ後で、誰か他に好きな人とかできたらどうすんの…?子どもがいるとなると、うまくいく話もダメになるんじゃないかな…。そういうのも踏まえて、残念だけどやっぱり子どもはあきらめろって…。堕胎手術には俺が一緒に行って、同意書にサインしてやるからさ…」




マサの言葉は耳に痛かった。




やっぱり子どもを産むのは無理なのかなと思った。




私が膝を抱えてうつむくと、友実とマサが言い合いを始めた。


「…ねえ、なんかマサ今日冷たくない?」


「そんなことないよ。俺はミッチのためを思って言ってるだけ」


「マサさあ、さっきから金、金って言ってるけどさ、中絶するにもそれなりにお金がいるんじゃない?そのお金はどーすんのよ?」


「それは…、やっぱり親にちゃんと話して、貸してもらうしかないんじゃないかな。出世払いってことで」


「何、それ…。女はねぇ、一度中絶したりすると、それでもう子どもが産めない体になっちゃう人だっているんだよ?!マサは男だからわかんないかもしれないけど、もうちょっと女の気持ちを考えてものを言ってほしいな」
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