アウト オブ ザ ブルー
そんなある日曜のこと。
私はバイト先のレンタルビデオ店で、幼なじみのまおちゃんに偶然再会した。
レジに『風と共に去りぬ』を持ってきた長身でショートヘアの女性に、どこかしら面影を感じた私がもしかしたらと声をかけてみたら、
彼女はやっぱりまおちゃんで、私達は久々の再会に歓喜の声を上げた。
まおちゃんは真緒美さんといって、私の実家の隣の家の娘さんだった。
彼女は私より3つ年上だったが、ひとりっ子の私にはお姉ちゃんみたいな存在で、物心がつく前から私はよくまおちゃんと遊んでもらっていた。
彼女は短大を卒業後、早々とお嫁に行ったのだけれど、それほど里帰りしている様子もなく、
私も進学のため4年近く実家を離れていたので、まおちゃんに会うのは実に久しぶりだった。
彼女は最近この近くに引っ越してきたのだと言った。
私も大学に通うのにひとり暮らしをしているのだと告げると、
まおちゃんは「じゃあバイトが終わったら一緒にご飯でも食べようよ」と誘ってくれた。