アウト オブ ザ ブルー

けれどそんな私の気持ちを知らない友実は、すかさずドアノブに手をかけた。


「あとはマサが相手してくれると思うから…ホントごめんね」


仕方なく私が「忙しいとこありがとね」と言うと、彼女は照れくさそうに笑い、


マサに「じゃ、あとよろしくね」と手を振って出て行った。






友実がいなくなると、私とマサの間にしばらく沈黙のときが流れた。



それでも少しするとマサに「子どもを産むことにしたって、本気なのか…?」と聞かれたので、私はふとんの下でうなずいた。


「それじゃ俺は玉砕ってわけか…」


マサは大きくため息をつくと、窓から外の雨を眺めていた。
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