アウト オブ ザ ブルー
「みちる…、もしかしてお前、世間に顔向けできないような付き合いをしてたわけじゃないだろうな…?」
父は思いついたように言うと、母を押しのけ、私の枕元へとやって来た。
さすがにそれは否定したかったが、今の父に何を言っても無駄だと悟った私は、思わず彼から目をそらした。
「やっぱりそうか…。それでお前、何も言えなかったんだな…」
父は左手で私の胸座をつかんだ。
「このバカ娘が…!俺はお前をそんな娘に育てた覚えはないぞ…!」
父の右手があがった。
「お父さん、やめてください!」
そう母が叫ぶのが聞こえた。
私は目をつぶり、歯を食い縛った。
…マサが再び口を出したのは、そのときだった。
「すみません!みちるさんを妊娠させたのは僕です…!」