始まりの予感
mission2
ハプニング
昼休み。
相変わらずどぎつい匂いを振りまきながらやって来たマリアちゃん。
「エイジー」
早速エイジにべったりで、エイジはうっとおしそうな顔をしてる。
どうしても差し出し人が気になった私は、ポケットにさっきのラブレターを忍ばせてこっそり教室を出た。
廊下は昼食を食べ終えた生徒で溢れ返り、中にはエイジを見に来て騒いでいる女子までいる。
んー、そんなにかっこ良いかね?
本性は最悪よ?
頬を赤らめながらきゃあきゃあ言っている女子を横目に、落ち着いてラブレターが読めそうな場所を考える。
中庭は?
昼休みの中庭は多くの生徒の憩いの場。
暑いけどそれでもやって来る人がいるのを私は知っている。
元々暑いのは好きじゃないし、中庭は却下。
そうだ!
図書室がある!
涼しいし静かだし、昼休みは図書委員の人が開放してくれてるはずだ。
そうと決まれば図書室までの足取りは軽い。
窓から見える晴天の空。
雲一つないこの空を見ているだけで、なんだかドキドキワクワクしちゃう。
ラブレターをもらったからっていうのも大きいけど。