始まりの予感


それでノブと幼なじみの私がバカ女呼ばわりなわけね。



仲良くなれたと思ってたのは、私だけだったのか。



「とりあえず、ノブ呼ぶしかねぇな。悪いけど、後はあいつになんとかしてもらおう」



私から腕を解いたエイジは、立ち上がるとポケットからスマホを取り出した。



マリアちゃんは顔を伏せながら泣いていて、私が近寄るとわざとらしく逃げるように離れて行った。



ま、いっか。


ノブがなんとかしてくれるでしょ。



にしても、マリアちゃんの本性を知ってちょっとびっくり。



いいコだと思ってたのに。



人って、見た目だけじゃわからないもんだね。


< 81 / 88 >

この作品をシェア

pagetop