至上最悪の恋愛
「ごめん」
もう、それしか言えなかった。
どんなに聞かれてもあたしは謝ることしかできない。
「俺たち、結婚するんだから。頼む。もっと頼ってくれ」
唐突に言い出した修の言葉に驚いて
俯いていた顔を上げてしまった。
ああ、修だ。
半年の間にまた大人になってる。
きっと、身長も少し伸びたのだろう。
確実に蘇る感情。
彼への愛しさが胸から溢れ出す。
やはり瞳を合わせてはいけなかった。
びっくりしたからといって、顔を上げてはいけなかった。
あたしは、やはり彼が好きだ。
だからこそ、この結婚は断らなければ…
あたしが傷つく前に…。
彼の前から姿を消さなきゃ。