至上最悪の恋愛


「修都、お待たせ」

「おお、智貴」



お父さんがドアを開けて、修都さんの声が聞こえた。

ああ、ついに対面か…

目線を合わせたら終わりだから
下を向いていよう。

目を合わせるとしても修都さんと夏美さんだけ。



「まあ、智尋ちゃん!綺麗になったわねぇ」

「こんばんは。ありがとうございます」

「ほら、修二。挨拶しなさい」

「こんばんは…」




半年振りに聞いた。

やはり、消えてはいなかった感情。

封印していたはずの想いは

彼の声だけで呼び覚まされた。



中津修二。
あたしの幼なじみで大切な人。
< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop