§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

病院のロビーに着いて悟さんに電話をする


すると

エレベーターで6階までくるよう言われた


6階に着き
エレベーターを降りて
ナースステーションの近くの
休憩スペースに移動した


すると、

悟さんが廊下を歩いてくるのがわかった


「すまない、こんなところまで」


「いえ、大丈夫です…それで倉田さんは…?」


「あぁ…」


悟さんが傍の椅子に座り
私たちにも座るよう促した


「………」


悟さんは
腕組みをして考え込み、目線を床に落として
なかなか口を開こうとしない…


「倉田さん、何か重大な病気とか…ですか?」


直が私の代わりに質問をした


すると、ひとつ深呼吸をして
私たちを見た


「よう子は、妊娠してるようだ…」


「え…?!」


「オレの子だ…」


「「えぇっーー!?」」


直と二人、大声を出してしまい慌てて口を押えた


「僕もさっき知らされてね、

よう子は、2年前から僕付の秘書になって
出張も文句も言わずに同行してくれてたんだ


仕事とはいえ、男と女が行動を共にするんだ

その…

そうゆうコトもあった

でも、お互い割り切ってはいたんだ…」


「倉田さんは…」


思わず私は話に口を挟んでしまう


「倉田さんは、悟さんのこと、愛してますよ

本気で…」


悟さんが私を見た


悟さんが倉田さんを連れて行ったあとの
一部始終と
倉田さんが私たちに声をかけたことをすべて話した



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