§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)
病院からの帰り道
「咲和ー オレ腹減ったー」
そうだった…
朝出かける前もコーヒーとフルーツだけだったし
ホテルに着いてからも
特にカフェに入るワケじゃなかったし
「うん、どこか寄ってこ」
駅の傍までくるとカフェやファーストフードのお店が並んでた
「直、何が食べたい?」
「なんでもいーよ、咲和の好きなとこで」
「うーん…」
あたりを見回してみて
道路から少し入ったところに立っていたカワイイ看板を見つけ
そこに向かって歩き出す
あれ…なんか…
見覚えのある路地かも…
カランカラン♪
ドアを開け中に入る
うーん…
なんか、着たことあるようなないような…
席に案内されて、店員さんが持ってきたメニューを見る
「直、何にす…る…?」
あ、やっぱり来たことある…
赤い見開きのメニュー表に白の文字
個性的だな、と思ったもん
「決めた オレ、カレーセット」
「え、はやっ!」
「咲和が遅すぎるんだよー」
「えー、だっていろいろあるから迷っちゃうもん」
んー
「じゃぁ、プレートランチのB デザート付にするー」
「えぇ?!デザートも食べんのぉっ?!」
「いいじゃない お腹すいてんだからぁー」
店員さんを呼び、注文する