§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

終了の合図が鳴り、それぞれのキッチンから離れた


とりあえずは、思うものを作れたからいっか…


あとはもう審査を待つだけ…


出場者とその関係者は会場を出て
2時間の休憩となった


直の姿を探したけど見当たらない


渡部さんと江川さんを見つけ
声をかけようとした時


「直、いつ発つんですか?」


江川さんが渡部さんに問いかけた


発つ…って?


「今週末、夜の便だ」


「淋しくなりますね」


「あぁ…」


なに? 一体どうゆうこと?!


後ろに私がいたことを知らない二人に声をかけた



「渡部さん!!

発つって?! 夜の便って?!
一体どうゆうことですかっ?!」


私の声は
人がたくさんいるロビーのざわつきを一瞬止めた


「あ、咲和先生…」


2人がこちらを向き、不思議そうな顔で見る


「え?!咲和先生、聞いてないの?!」

江川さんが驚いて私に言った


コクリと頷く私を
2人はバツが悪そうな顔をして見た



「教えてください!!

直、どこへ行くっていうんですかっ?!」


詳細を聞こうと渡部さんに近寄った




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