§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

「直…」


横にいる直を見上げると


優しさ溢れる笑顔で私を見ていた


そして



「 Will you marry me? 」



声が出ない私は、大きく何度も頷いた


そんな私を、直は、両手で抱きしめた



その時


♪~♪~♪~♪



バックに入れていたスマホの着信が鳴った



え…?


誰だろう? ニューヨークに知り合いなんていないのに…


そう思い、直の腕を抜けバックの中から取り出す


ディスプレイを見れば、かつ乃先生…


な、なんでっ?!


とりあえずは、待たせると怖いから出た


「はぁい、咲和せんせ、そちらはどーお?」


ど、どぉ、って…



「あのね、咲和せんせにお願い…あるのー」


え…


ここまで来て、お願い…ってか…



心のなかでため息をつき



「なんでしょう?」


かつ乃先生の声に耳を傾ける


< 127 / 138 >

この作品をシェア

pagetop