§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)
「咲和せんせ、そろそろレッスンの時間よ」
項垂れてる私に
かつ乃先生は、厳しい口調で私を促す
「あ、はい!」
私はソファーから立ち上がる
「咲和せんせ?」
「はい?」
ドアへと足を向けようとする私を
かつ乃先生が引き留める
「私たちは、これから
みなさんと企画書を掘り下げるわね
レッスンが終わったら
咲和せんせは、
桜井くんたちと、今後の打ち合わせ、してねっ」
って…
かつ乃先生…何故に…ウィンク…??
「は、はぁ…」
なんだか、突然のことばかりで
頭の中が沸騰寸前…
とりあえずは、
ここを出て気を落ち着かせなきゃ…
事務所のドアを開け
廊下に出て、後ろ手でドアを閉めた
そのすぐに
後ろに気配を感じ
閉めたハズのドアが開き、
振り返ると
桜井くんが、いた…