§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

「あぁ…電話のカレシっすね

でも…会ってないのにカレシっていえるんすかねー…」


「な、なんでっ知ってんのっ?!」


うわっ…

慌てて口で手を塞ぐ



「ははっ、引っかかりましたねー

オレの予想もまんざらでもないっすねー」


笑いながら、紙袋からスープとサンドイッチを
テーブルに出した


予想…ね…
あービックリしたー

それにしても
昨日といい、今日といい
一気に私の領域に桜井くんが
近づいてきたから正直、めっちゃ戸惑う…


桜井くんというか…
若い男の子とこんなに話すのも
ものすごく久しぶりだし…


いつもは
セレブなマダムたちや、OLさんや
私と同じくらいの男性の生徒さんたちだけだもの


桜井くんの1つ1つの行動にすごく
驚くんだけど…


今の若い子は、遠慮がないのかしら…


「せんせ、できましたよ! せーんせ?」


「あ?うん あ、ありがとう」


一人ぼーっと、考えごとをしてる間
桜井くんは、勝手にキッチンとリビングを動き回り

朝ごはん、いや
どっかのカフェのモーニングセットのようなセッティングを
してしまっていた





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