§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)
「いっただきまーすっ!」
「いただきます…」
具がパンからはみ出してるサンドイッチを
大きな口を明け、頬張る桜井くん
私にも早く食べろと言わんばかりに目配せする
「う、うめへぇー!
ココのサンドイッチも旨いんだー」
今度は、ちょっと大きめのカップスープの器に
移してあるスープを食べた
あれ?
そんな器あったかな…?
「せーんせ? なにオレのコトガン見してんの?
せんせが見惚れるくらい
オレ、そーんなにイイ男かなー?」
スープを食べる手を止め、どや顔でこちらを見る
「ち、ちがいますっ!
う、器に見覚えなかったからっ
どこにあったかな、って思っただけですっ」
「なーんだっ
キッチンの棚、適当に開けたら奥の方にありましたよっ
ちょうどいーかんじだったんで…」
「そーなんだ…」
再び、サンドイッチを掴み口元へ持っていこうとすると
「せんせ、ちょっと…」
桜井くんの右手が伸びてきて
親指が私の唇を拭った
「えっ?!」
「マヨネーズ、ついてましたよ」
そう言って
指についたマヨネーズをペロリと舐めた