§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)
「咲和? 泣いてないで、何があったか教えて?
そうじゃないと、オレもどうしていいか、わかんないよ」
「うん…ごめん、ごめんなさい」
直が頬の涙を拭ってくれて、両手で包んでくれる
そして
悟さんとのすべてのことを伝えた
「咲和?」
「はい…」
「オレ、言ったよね? 咲和とのこと、真剣に考えてる、
星川さんに、ちゃんと話す、って
なんで、一人で解決しようとするかな!
大方、年上の自分がなんとかしなきゃ、って思ってたんだろ?
こんな時に、年上も年下もないだろっ?!」
う…
なんで、わかるんだろう…
「は、はい…ごめ…ん…なさい」
お互い、正座をし、直は腕組みして眉間にシワを寄せ私にいう
そんなにシワ寄せたら、イケメンが台無し…
「咲和! 聞いてるっ?!」」
「は、はい…」
直の声に姿勢を正す
「今日、オレも行くから!
みんなの前でちゃんと話す!
いいね、咲和!?」
「は、はい…」
いつの間に
あの時の高校生は、こんなに素敵な大人になったのだろう