秘密の2人
「ありがとう!さすが会長、話がわかるね!」
「…勘違いするな。仲良くするために交渉したわけじゃない。」
「わかってるよ~。利害一致のためねー。」
蒼空はソファの横に置いてあった鞄を持ち、資材室の廊下側の出入り口に向かった。
「…2人だけの秘密だね…」
ぽそっと蒼空は呟いた。そして元気に、
「今日は帰るよ。また来るね~」
と言い、資材室から出て行った。
「……また来るのか…」
優羽は一気に肩の力が抜け、そして蒼空の堂々とした発言を思い出して苦笑した。