秘密の2人
高校3年の2月。
進学校の学園は、受験ラッシュと合格発表ラッシュで賑わっていた。
優羽はもちろん教育大にトップ合格した。
母親から言われた教育大の受験条件、トップ合格を果たすことができ、優羽は一つ肩の荷が下りた気がした。
(あいつ以外、俺のライバルはいないけどな…)
優羽は、蒼空と学園に同率首位入学した時のことを思い出していた。
あれからもうすぐ3年。
自分が想像していた高校生活とはかけ離れた日々。
優羽は珍しく感慨にふけりながら、数日後に控えた卒業式の準備を進めた。