秘密の2人
キラキラ光る
暖かな日が差し込む窓。
その小さな窓からキラキラと光が放たれた。
それを見た教師は、放課後でまばらだがまだ生徒がいる校内を走った。
『ガチャ』
息を切らしながら、資材室の扉を開けた。
一歩踏み出し、窓際のソファにシャボン玉セットを持って座る人影を見つめた。
そして息を整えながらゆっくりと歩み寄り、目の前で立ち止まった。
優羽はシャボン玉セットをそっと手から離すように受け取り、床に落とした。
「もう、シャボン玉はいらない…。」
「うん。」
ニコッと笑う蒼空を、優羽は力強く抱きしめた。
「…おかえり。」
「ただいま…。」
キラキラ光る2人の時間が動き出した。