秘密の2人
真実
『将来』…
優羽の『将来』は生まれた瞬間から決まっていた。
優羽はその『将来』のために、両親の期待に答えるために、学園の期待と重圧に負けないために努力をしてきた。
その努力のおかげで周りから優等生と認められ、両親は我が子への望みをさらに高め、学園は優等生を生徒会役員という名の責任転嫁の要員として都合良く利用している。
そしてハードルの上がった要望に応えるためにまた努力をする………。
〔…あれ……俺って……〕
優羽は今までの自分を振り返り…
〔…俺……自分のために努力していない…〕
人生の真実に初めて気が付いたのだ。