秘密の2人
判明
初診日から僅か3日後、蒼空は検査入院した。
学園には親が特別処遇の申請をし、事情が事情なだけにすぐに受理された。
毎日がテストの特進組で、数日間といえども欠席は命取りである。
蒼空は特別処遇を受理してもらえたと聞いて一安心した。
といっても、一番の不安要素の検査はこれからである。
〔あー…本当に嫌…〕
初めて病院を受診した日、蒼空は帰宅後入院が嫌だと両親と揉めた。
時間が経つにつれて、蒼空は宮野医師の言葉を反芻し頭の中で理解した。
それと同時に、ジワジワと迫る自分の身体の不調に恐怖を感じたのだった。
〔こんな事になるのなら、病院なんか行くんじゃなかった!〕
心底そう思った。
しかし、現実逃避をしても何の解決にもならない。
両親に説得されて蒼空は入院し、精密検査を受けたのだ。