秘密の2人
「………。いつからここに?」
優羽は蒼空に聞いた。
「4時間目が始まる頃からかなー?」
「4時間目から?あなたは授業をサボる余裕が無いのでは?」
優羽は少しずつ冷静さを取り戻してきた。
そして開き直って嫌味を言ってみた。
「ふふっ…。」
「〔ムッ!〕何がおかしい?」
「だって、会長もサボってること多いし。人に偉そうなこと言えないよね?」
「!?僕は生徒会の仕事をしているんだ!君と一緒にしないでくれ!」
蒼空は笑いながら、
「そりゃ~失礼しました。馬鹿と一緒にされたら気分悪いよね~。」
蒼空は上履きを履きながら毛布を畳み、ソファに置いた。
立ち上がった蒼空は優羽の前にやってきた。
優羽の肩ほどの身長の蒼空は、下から優羽を見上げて、
「本当の会長の姿、みんなにバレたらどうなるのかな?」
「…俺を脅してんのか?」
優羽は完全に素で話した。
〔こいつはごまかせない。〕
そう思った。
〔こいつはただの落ちこぼれではないのだ。〕