秘密の2人
蒼空は身動きせずにソファに横になっていた。
『カサ…カサ…カサ…』
優羽は何かをめくっているようだ。
「あった…F組…1、2、3、4…」
蒼空はドキッとした。
二年から自分が進級するクラスだ。
「…33…。33人も馬鹿が集まったクラスかよ。近付きたくもないな。」
蒼空は息が詰まった気がした。
優羽が馬鹿にするクラスに、自分も仲間入りする。
今は同じ特進組で、機会があればあいさつ位はする同率首位で競った同級生が、二年からは万年追試組に進級する事を知ったら、やはり馬鹿だと軽蔑されるのだろうか…。
〔きっとされる…〕
優羽の発言にショックを受けている自分に驚いた。
そして何よりも、優羽の表と裏のギャップに衝撃を受けたのだった。