DCC <闇契約委員会>

「職員室はこっちだよ。」

そう言ってその美少女は歩き出した。

職員室につくと、先生がいるか少しドアを開けて確認したがまだ誰もいないみたいだ。

校門を開けた先生は恐らく見回りにでも行っているのだろう。

「まだ、７時前だもんね。」

美少女が申し訳なさそうな困った笑顔を見せた。

「じゃあ、いったん荷物置きに教室行きたいから３年４組まで案内できる？」

「うん。いいよ！私と同じクラスなんだね！」

今度は困った笑顔でもない、満面の笑みだ。

本当にかわいいがこの子はいろいろと顔に出すぎじゃないだろうか。

しかもなんでこんなにも嬉しそうなんだ？

なんか……変った人だな。

とにかく教室に行こうと足を進める。

きゅっきゅっと乾いた音が２つ、廊下に響く。

すると、

「あ。」

隣を歩く美少女が唐突に声を出した。

「何？」

「まだ、名前聞いてないなぁと思って…。」

「あぁ、そういえば、言ってないね。私の名前は林　梨香。これからよろしく。」

「私は沖野　奈々。こちらこそ。よ、よろしくね。」

こちらを見て微笑む彼女はまるで天使。

そんな笑顔を向けられたら単純な男子はきっと恋に落ちるだろう。

「こ、ここが４組だよ。」

そんなことを考えていたら教室に到着したみたいだ。

私は躊躇なく中に入り空いている席を探す。

「ねえ、空いてる席ってない？」