不良からの甘い誘惑を。
「…おい」
声がする方をみようと後ろを振り返ると、黒川先輩。
真近でみると確かに格好良いのかもしれない、けど。
「こ、こわっ」
思わず声に出して言ってしまった。…絶対あたしの高校生活終った、今の発言は完全にあうとだ。
その瞬間、ざわついてた教室は一気に静かになった。
凛は顔面蒼白。
廊下にいた不良さん方はずっとこっちをみてたみたいで、ケラケラ笑ってる。
それに対して黒川先輩はだんだん眉を寄せていく。
「す、すみません。何でしょうか」
背筋をピンッと伸ばして先輩をみる。