ONE SIDE LOVE



将士は私の事なんて星也の姉弟程度にしか思っていないだろう。


私が思いを告げた時私達のあってないような関係はどうなってしまうのだろうか。


私だけならまだしも、星也と将士の関係まで崩してしまったらと思うとなかなか一歩が踏み出せない。


「結月一人で帰るの?」


星也がため息を吐きながら私に問い掛けた。


「うん…。」


友達は方向が違ったり、バイトがあったりで一緒に帰る人がいないため、星也がいなければ必然的に一人で帰ることになってしまう。


「また何かあったらどーすんだよ。」


星也が責める様な目で見つめてくるが、帰る人がいないのだ、仕方がない。


「大丈夫だから。ね?ほら私に何かしよう何て物好きそうそういないから!」


「いるから言ってんの!」


間髪入れずに言われた言葉に何も言い返すことができない。



< 3 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop